kazasiki's blog

プログラミングとかVRゲームとか

GeForce NOW Powered by SoftBank を試したのでレビューする

クラウドゲーミングサービス、GeForce NOW Powered by SoftBankにフリープランが追加されました。

cloudgaming.mb.softbank.jp

前々から興味はあったんですが、自分はもうVRもバリバリ動くようなゲームPCを持ってるので関係ないかな~と思ってました。でもまぁフリープランがあるなら試しにやってみるか~ということで今回登録して色々やってみました。

GeForce NOW Powered by SoftBankとは

cloudgaming.mb.softbank.jp

サービスの細かい説明は公式サイトを見てほしいのですが、ここでざっくり重要なところだけまとめます。

クラウド上のサーバでゲームを動かして、手元にあるデバイスにはその出力である映像だけが送られてきます。また、コントローラの操作信号をサーバに送信します。なので、スペックの高いゲームPCを持ってない人でも要求スペックが高いゲームを遊べるという寸法です。手元のデバイスはノートPCでも良いですし、タブレットでもスマホでも大丈夫です。

Powered by SoftBank についてはサーバとの通信部分のインフラをSoftbankが提供してるという意味で、サーバ自体はおそらくNvidiaが用意してると思われます。国内だとGeForce NOW Powered by auもあります。サービス内容もだいたい同じですが、料金プランなどには違いがあるようです。今回自分が試したフリープランも今のところはSoftbankにしかありません。

注意が必要なのは、このサービスが提供するのはあくまでもゲームを動かすサーバで、ゲームソフト自体は基本的に別料金です。Steamのアカウントを連携させることができて、Steamで所持しててかつGeForce Nowが対応してるゲームを遊ぶことができます。

当然ですが、基本プレイ無料のゲームを遊ぶ分にはゲームを購入(?)しなくても遊ぶことができます。公式ページにある「人気無料タイトルが遊べる!」というのは無料のゲームだから遊べるという話で、このサービスに契約したから遊べるというわけではありません。誤解なきように。

画質や遅延について

基本的には720pもしくは1080pの30fpsもしくは60fpsで遊ぶことになります。Youtube Liveでみる画質とあんまり変わらないかもうちょっときれいな印象です。Youtube Liveの1080p60fpsの推奨bitrateが9Mbpsで、GeForce NOWの推奨は25Mbpsなので、その差でGeForce NOWの方が綺麗に見えてる可能性が高いですね。一応、Windows版のGeForce Nowアプリでは最大ビットレートを50Mbpsまで指定できるので、ネットワークが安定していればかなり綺麗に見えるはずです。

ただ、画質で欲張るとたまにラグります。ネットワークの環境によるのであくまでも体験談として読んでほしいですが、ストリーミング設定を「バランス」にすると1分に1回くらいラグりました。1080p60fpsで動いていてそんな感じです。720p60fpsにするともうちょっとマシになりますが、たまにラグるのは変わらないです。

逆に言うと、表示や操作の遅延はアクションゲームをしていてもほぼ気にならないレベルです。格闘ゲームなどをガチでやるには厳しいかもしれませんが、基本的には問題になりません。遅延がなくてもたまにラグるのでシビアなアクションゲームはどっちにしても向いてないとは思います。

また、サーバ側で動画をエンコードして手元のデバイスに配信している都合上、エンコードノイズが気になるときがあります。いわゆるエンコード殺しなシーンではちょっと気になる印象です。

対応タイトルについて

自分がSteamで所持してる245タイトルのうち、GeForce Nowに対応してたのは43タイトルでした。これを多いと見るか少ないと見るかは人によりますね。GeForce Nowの公式サイトで対応タイトルを検索できるので予め見ておいたほうが良いでしょう。ざっと見た感じは有名タイトルのほうが対応してる確率が高いです。

手元のデバイスについて

WindowsAndroid Tabletで試しましたが、体験に大きな違いはありません。どちらもスムーズにゲームが遊べました。コントローラをペアリングする必要があるのでそのやり方は各自で調べましょう。Bluetoothであれば単にペアリングすればよいだけな筈です。

まじでライブ配信を見てる程度の負荷しかないので、Windowsなら糞重いゲームを動かしてても別ウィンドウで普通にあれこれ操作することが可能です。すごい。Androidタブレットの場合も当たり前ですが全然発熱せず動いてました。とはいえ、画面つけっぱなしで動画流しっぱなしなのでバッテリーは相応に減るとは思います。

クラウドサービス特有の問題

まだまだ発展途上なクラウドサービスなので仕方ない部分ではあるんですが気になったところをちらほら書きます。

まず、ゲームを開始しようとしてからの待ち時間がちょっと長いです。クラウド上のホストに接続して、アカウント認証して、場合によってはゲームをインストールして、やっとゲームが起動するという感じなので30秒から1分くらいは待たされます。許容範囲ではありますが、何回もやってると「何度もすいません」という気持ちになりますw

また、サーバ側のロケール設定が英語っぽいので、ゲーム内のオプションに言語設定がなくて、OSのロケール設定を強制的に参照する場合はゲームを日本語にする方法がないっぽいですね。これはなんとかしてほしいところです。

そんな感じでGeForce NOW Powered by SoftBankを試した感想でした。自分としては冒頭に書いたとおり家にゲームPCがあるのであんまり使う機会はなさそうですが、ゲームPCを持ってないけどSwitchとかに対応してないPCゲームをどうしても遊びたい人には良いのかもしれませんね。もしくは、そもそも全然ゲーム機を持ってない人にも良いかもしれませんが、いうても完全な体験が得られるわけではないのでそういう人は1個くらいはゲーム機買ったほうが良いと思います。