kazasiki's blog

プログラミングとかVRゲームとか

慌ててセーブポイントが追加されたVRゲームの話

最近、Twitterで「セーブポイント」という言葉がトレンドに入りました。

きっかけになったのは(多分)このツイートです。

たしかに最近はセーブポイントってほとんどないですよね。殆どのゲームはオートセーブですし、そうでないゲームもどこでもセーブできるというのが一般的です。というか、ゲームボーイポケモンですらセーブポイントという概念はなくてどこでもセーブできてました。なので、そもそもセーブポイントがハードorソフトの制約的に必要だったのはいつ頃までだったのかは謎です。

で、そんなご時世の中、発売したあとにセーブポイントの機能をアップデートで追加したVRゲームがあります。「BONEWORKS」です。

BONEWORKSについて

store.steampowered.com

簡単にゲームを紹介します。このゲームはリアルな物理演算を特徴としいて、近未来的なステージを探索して、様々な敵と戦いながらゴールを目指すアクションパズルゲームです。リリースは2019年12月11日で、当初からそのリアルかつ独特な物理演算やそれを上手く使ったゲーム性が話題になっていました。

このゲームの特徴がわかりやすいGIFを見つけたので貼っておきます。

via Gfycat

通常のゲームであればバールのような武器はどういうふうに掴んでも必ず端の方を掴むことになります。しかし、「BONEWORKS」はどのへんを掴むかすら自由です。短くもてば勢いは落ちますが軽く扱いやすく、長く持てばその逆になります。こういった特性もあって、単に物を持ってなにかを殴ってるだけで危険なほど楽しいゲームです。

しかも、ちゃんと殴ったところに衝撃が入ります。敵の首を殴ればちゃんと首が折れ、腕を殴れば腕が折れます。これはナイフのような武器でも同様です。

武器にも重さがあり、重い武器ほどゆっくり扱うことになります。現実世界で持ってるのはコントローラーなので重いも軽いもないのですが、ゲーム内では重い武器ほどゆっくりとしか動かせません。なので、現実とVRで手や武器の座標がずれることになります。最初は違和感がありますがすぐに慣れますし、ちゃんと重さと威力と扱いやすさがゲーム性に反映されるのは素晴らしいことです。

また、片手で持つより両手で持ったほうが武器を軽く扱えます。なので、斧やハンマーなどの両手武器は必然的に両手で扱うことになります。このあたりの実装が雑なVRゲームは山ほどあるのでこの部分は本当に新鮮でした。

セーブポイントについて

ただ、初期のレビューはかなり賛否両論でした。このゲームは基本的にはステージクリア形式で、スタート地点から始めて、ゴールにたどり着けばステージクリアです。そのステージのクリアにかかる時間が長かったのです。ゲームの操作感に慣れてないのもあって、序盤のステージでも2時間ほどかかる感じでした。しかも、その間途中セーブなどがまったくなしです。なので、プレイヤーはVR酔いなどに耐えながら2時間ぶっ続けでプレイすることを強制されることになってました。

VRゲームは没入感がある反面、ストレスもあります。なので、基本的には長時間のプレイには向きません。そういうセオリーを全く無視していたのです。というか、普通のゲームでも2時間ぶっ通しを強制されるのは嫌です。

Steamのレビューでもこの部分に対する指摘は多く、せっかく良いゲームなのに台無しだ、との声が多く書かれました。

そういった声を受けて、2020年2月19日のアップデートがセーブポイントが追加されました。発売からおよそ2ヶ月程度のタイミングで、ディベロッパーが慌てて対応したのが伺い知れます。

実際に追加されたセーブポイントはこちら。

両手で掴むという操作がこのゲームらしく、世界観にもあっていてよいですね。

というわけで、セーブポイントと聞いて思い出したゲーム「BONEWORKS」の話でした。このゲームはセーブポイントを実装する重要性を教えてくれます。ゲームとしてもとても面白いのでおすすめです。