kazasiki's blog

プログラミングとかVRゲームとか

開発速度が事業を回す

「ソフトウェアプロジェクトの開発速度は速ければ速いほど良い」という主張に異議を唱える人はいないでしょう。 ただ、今回はもうちょっと踏み込んで、開発速度が「速いほど良い」程度のものではなく、「事業の競争力を決める」ものであると主張します。

※ 私はWebサービスとか作ってる会社のエンジニアです。それを踏まえて以降の文章は読んで下さい。

仮説の検証としての開発

事業を作るときは何かしら仮説をもって取り組むものです。実際はだれも事業計画自体の正しさを確かめることは出来ず、それを確かめるためには実際に作って世に出すほかありません。そして世の中もしくは市場のリアクションを分析して事業を修正していきます。PDCAを回すのです。重要なのは、 事業家の仮説を検証するためには実際に作って世に出す他ないということです。

しかし市場は変わり続けている

ただし、市場は常に変わり続けています。特に娯楽・エンタメの分野ではそれが顕著です。仮説と検証を繰り返しても、そのスピードより速く市場が大きく変わっていってしまってはどれだけ時間を掛けても分析の結果が利益につながることはありません。学びが変化に追いつかないのです。

1つ1つのサービスや機能の開発に一々1ヶ月も2ヶ月も掛っていては実際問題として事業を成長させて利益を得ることは難しい、と言われたこともあります。開発者からすると手厳しい意見ですが、事業家としては至極まっとうな意見でしょう。

開発速度が事業の競争力を決める

開発速度は事業の基礎的な性能に該当します。事業として適切な戦略がとられたとしても、開発速度なしにサービスが成功することはありません。 開発速度はそれくらい重要で、投資する価値がある要素です。

そのためにエンジニアは開発フローを見直し、新たなツールを作っては活用し、新たな手法を編み出し続けています。 派手でなくても、仮説の検証に足る品質の開発を速く行えるということはそれだけで事業への貢献として大きな意味を持つのです。